地獄の回想録

2006年からやっているブログの記事を機械的に貼り付けました。

2011/11/07 18:45

『無題』

紙袋の中の彼女は俺の知る彼女よりも重く感じて、こうしたことで彼女の何が増えたのだろうと考えて歩いていた。その内に紙袋は重みに耐え切れなくなって、彼女は地に転がった。仕方なく俺は彼女を抱き抱えて、そうか片手で持っていたから重かったのだと、小さく自嘲した。